Wave Analytics Spring’16の新機能紹介(1/2)

February 12, 2016 Naoki Kitaarashi

こんにちはアピリオ北嵐です。ついにSpring'16がリリースされましたね。今回はWave Analyticsにも新しいデザイナなど多くの機能が追加されたリリースとなっています。本ブログでは、Waveの開発者が押さえておいた方が良い追加機能について紹介したいと思います。

リリース全体の説明については下記資料を参照して下さい。

[Youtube] Spring'16 Wave Analytics新機能説明ビデオ(日本語 約20分)

Spring'16 Wave Analytics リリースノート(日本語)

 

Flexダッシュボードデザイナ

なんと言っても一番大きな変更点はこのFlexダッシュボードデザイナの導入でしょう。従来のデザイナとはダッシュボードの作り方が大きく変わっています。Spring'16ではまだベータ版であり、利用するには設定が必要になります。

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[Flexダッシュボードの利用設定]

設定がONになると、[作成] - [ダッシュボード]での選択画面に「Flexダッシュボードデザイナ」が表示されるようになります。

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[ダッシュボード選択画面でのFlexダッシュボードデザイナの表示]

この画面では他に従来のデザイナと3種類のテンプレートを選択することができます。

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[3種類のダッシュボード・テンプレート]

Flexダッシュボードデザイナが従来のデザイナと一番異なっているのは、ウィジェットをグリッド配置することです。画面上には最初からグリッドが表示されていて、このグリッドに合わせてウィジェットを配置していくことで従来よりも簡単にダッシュボードを開発できるようになることが狙いのようです。

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[Flexダッシュボードデザイナ]

従来のデザイナでは、レンズを作ってからそれをクリップすることでダッシュボード上にレンズを追加していましたが、Flexダッシュボードデザイナではダッシュボード上からレンズを直接追加できるようになりました。

ダッシュボード画面の右にある「新規レンズを作成」ボタンを押すと、データセットを選んでレンズを作成できます。レンズの作成方法はこれまでと同じで変わりありません。

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[ダッシュボードからレンズを追加する画面]

リスト・ウィジェットのデザインが変更になり、折りたたみ方法が変更になっていることに注意して下さい(やり方が分からず、少し戸惑いました(^_^;)。

従来のデザイナでは“展開済み”にチェックを入れないことで、リストを折りたたんだ状態で表示していましたが、Flexダッシュボードデザイナのリストボックスにこの属性はありません。

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[従来のデザイナでのリスト]

変わりにFlexダッシュボードデザイナではリストの縦幅をグリッド一行分に変更して下さい。これで折りたたんだ状態で表示されるようになります。

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[Flexダッシュボードデザイナでのリスト]

感想:

確かにFlexダッシュボードデザイナは従来のデザイナの進化形ではあるのですが、ベータ版ということもあり、まだ成熟度が今一つの印象を受けました。

  • グリッドの列数が12列固定であり変更できない(デザイン的にはもう少し細かく横位置を調整したい)
  • ウィジェットを重ねられないので、ウィジェットの数が増えてくると配置が面倒になる
  • ウィジェットに紐付いているステップの名前が分からない(旧デザイナではウィジェットと共に表示される)
  • プレビュー表示をするとウィジェット内のグラフが表示されなくなることがあった
  • ダッシュボードの保管に失敗することがある

Spring'16ではベータリリースですので、本リリースでのFlexダッシュボードデザイナに利用については十分に調査してからの方が良さそうです。正式版となる次のリリースではきっと完成度が上がっていることでしょう。

 

ダッシュボードJSONの編集

以前のリリースまでは、ダッシュボードJSONを編集するためには入門編ブログ第五回でも紹介したように、URLを直接入力して管理画面を開く必要がありました。本リリースからこのダッシュボードJSONの表示がとても簡単になりました。MacではCMD+E、WindowsではCtrl+Dを押すだけでダッシュボードのデザイナ画面からダッシュボードJSONの編集画面に切り替わります。この機能は従来のデザイナでもFlexダッシュボードデザイナのどちらでも有効です。

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[ダッシュボードJSONの編集画面]

 

新しいチャート

以下の3つの新しいチャートが追加になっています。

  • ウォーターフォール
  • 積み上げウォーターフォール
  • コンボ

コンボは2つの基準を一つにグラフ上に表示するものであり、これまでWaveでは実現できなかったものです。下記の例では販売個数(棒グラフ)と売上(折れ線グラフ)の2つの基準を1つのグラフに表示させています。

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[コンボの表示] 

正式仕様なのか確認が取れていませんが、私の環境では追加された3つのグラフはダッシュボードのみで表示され、レンズでは選択肢として表示されませんでした。そのため、これらのグラフに対してはダッシュボード上でレンズへのリンクアイコンが表示されません。ダッシュボードからレンズへの連携はWaveにおける重要な要素なので、この点には注意した方がよいと思います。

下記は“ウォーターフォール”と“積み上げウォーターフォール”の例になります。

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SAQLエディタ

Wave Analyticsではデータセットからデータを抽出するために内部的にSAQL(Salesforce Analytics Query Language)と呼ばれるクエリーをサーバー側に発行しています。このSAQLを調べるためには、以前のリリースではChromeのデバッガー機能を使う必要があったのですが、今回のリリースで簡単に表示できるようになりました。

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レンズの画面で「SAQLを表示」をオン(デフォルトではオフ)にすれば、下記のように画面の下に発行されているSAQLクエリーが表示されます。

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[レンズ画面でSAQLクエリーを表示させた状態]

この画面では参照のみなのですが、Flexダッシュボードデザイナで新規にレンズを作成する画面では、編集・実行することもできます。SAQLの実行機能はこれまでは別途デバッガを使う必要があったので、開発者にとっては非常にうれしい機能追加となっています。

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[SAQLの編集・実行画面]

 

今回のリリースでは、これまで欲しかった機能がかなり追加された感じでダッシュボードの開発効率が高まったと感じています。 次回のブログではアクション連携の機能強化などの残りの追加機能について紹介する予定です。

 

著者について

某大手SIベンダーを退職し2015年からアピリオの一員としてクラウドの世界に身を投じているシニアエンジニアです。プロジェクトでの立場に応じて、アーキテクト、リーダー、デベロッパーと様々なロールの仕事に携わっています。1人のエンジニアとして技術の最先端に居続けることが技術者としてのこだわりです (^o^) やはりクラウドの世界は面白い!

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