CRMを成功に導くために(全3回)| 第1回 CRMの成功までの4ステップ

January 21, 2019 Atsushi Iwasaki


時事刻々と企業を取り巻く環境が変化する今日、企業の側も常に環境に合わせて、自らを変革してゆかなくてはなりません。ほとんどの場合、こうした変革は「プロジェクト」として期間限定で実行されますが、誰もが知っているとおり、いかなるプロジェクトも簡単には成功しません。限られた予算、新業務に否定的なユーザー、プロジェクトチーム間でのミスコミュニケーション、想定もしなかったシステムアクシデントなど、失敗の原因になり得る要素は星の数ほど存在し、CRM導入もこうした要素と無縁ではありません。このブログでは、全3回に渡って、CRMを成功させるために何をすれば良いのかについてお話しします。

第1回は、「CRMの成功までの4ステップ」です。

CRMにおける成功とは何でしょう。業務が効率化されることでしょうか。それとも、顧客満足度が向上する事でしょうか。もちろん、両方とも正解ですが、営利団体である企業の場合、最終的には「財務的な成功」、つまりCRMに投下した資本に対して適切なリターンがあることが期待されます。この財務的な成功が実現するまでには、「導入の成功」「ユーザーの成功」「業務の成功」「財務の成功」の4つのステップがあります。順に詳細を見てみましょう。

 

Step1 導入の成功

どんな壮大な計画も適切なプラットフォームなしでは実現しません。必要なデータとプロセスをもれなく定義し、それをCRM上に設計・実装します。予算を守って、スケジュール通りに定義されたデータと機能が提供されれば、導入は成功したと言えるでしょう。


Step2 ユーザーの成功

どんなプロジェクトにも必ずあるステップなのに、しばしば重要性が見過ごされがちなのが、定着化です。新しいCRMの導入に向けたコミュニケーションやトレーニングは、決してプロジェクトのおまけなどではありません。新しいCRMが、きちんと組織、チーム、個人に受け入れられ、ポジティブで意味のある変化をもたらすためには、綿密に練られた、構造的で戦略的な定着化のアプローチが必要です。適切な手順でユーザーに新しいCRMへの適応を働きかけ、継続的に支援することで、新しいCRMが全ユーザーの標準ツールになります。これがユーザーの成功、です。


Step3 業務の成功

新しいCRMが全ユーザーの標準ツールになると、組織の業務全体が合理化され、生産性が向上し始めます。日々の業務の中から改善に向けた新しい知見が生まれ、それが標準ツールの中に組み込まれてゆくことによって、組織全体の業務のレベルが上がります。業務のレベルが上がり、より良いワーカー・エクスペリエンスが生まれると、結果としてカスタマー・エクスペリエンスも向上します。これが業務の成功です。(難しいのは、組織の業務の合理化や生産性の向上は、個々人の業務の合理化や生産性向上を意味するものではない、と言う事です。個人レベルでは以前よりも煩雑になることが、組織全体としての生産性を向上させる事があります。このことについては、また別な機会に触れることにします。)


Step4 財務の成功

業務が改善し、さらにCRMの活用が進むと組織がスピードアップしてきます。環境の変化に組織として対応できるようになり、競合相手の先手を取る事ができるようになります。マーケット状況を見据えた価格戦略の組織的な実行、コスト削減を他社にさきがけて行うことにより、収益性の高い成長が持続します。これが、財務の成功であり、CRMの成功です。

一言でCRMの成功といっても、そこに至るまでには複数のステップがあり、一つずつ積み重ねなくてはならないという事がお分りいただけたでしょうか。第1回は、CRMの成功とは何か、CRMを成功させるまでにはどんなステップがあるのかについてお話ししました。第2回では、なぜCRM導入がしばしば失敗するのか、どうして財務的な成功が実現しないのかについてお話しします。


■ CRMを成功に導くために(全3回)シリーズは下記のリンクからご覧いただけます。
  第1回 CRMの成功までの4ステップ
  第2回 CRM導入はなぜ失敗するのか
  第3回 CRMを成功に導く戦略立案


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