シームレスコマース: MuleSoft の活用でお客様 360 度ビューを作成

本ブログは LAURA PETERSON が寄稿した記事を抄訳したものです。 原文「The Experience Gap: What It Is, and How to Avoid Falling into It」はこちらからご覧いただけます。

お客様は今までになくさまざまな方法でブランドと関わるようになりました。そして、お客様は、店頭、オンライン、モバイルなどすべてのやり取りが、お手軽かつ自分に合う一貫したものであることを望んでいます。高品質な製品と適正な価格はビジネスの成功に不可欠ですが、お客様の要求はそれだけではありません。プロアクティブなサービス、個人に特化したやり取り、つながりのあるエクスペリエンスを期待しています。

過去10年間、消費者ブランドはパーソナライゼーション広告、リターゲティング広告、放置されたカートの確認メールを通じて対応してきました。

これらのソリューションによりお客様がさらに効率的にショッピングを行うことができますが、ブランドが引き続きこれらの戦術をスケールアップしても、エンゲージメントが高まっていません。Statista(スタティスタ)社のレポートによると、2019年に、26.4%のユーザーが広告をブロックし、この数は増加する一方だとみられています。さらにメールの購読停止率が下がったとしても、消費者は既に毎日平均117.7件のメールを受信しているので(前年度比6%増)、エンゲージメントは高まりません。

消費者はプライバシーの侵害を警戒しながら、絶え間のない広告やメールにうんざりしているので、小売業者はお客様を引き付ける新しい方法を見つける必要があります。幸いにも、お客様はそれでもコンテンツを消費したいと考えています。ただし必要な時に自ら行動するのであって、自分の行動の結果、外部からのメールなどが殺到しないようにコントロールしたい点は変わりません。

統一エクスペリエンスと SSOT(唯一の情報源 - Single Source of Trust) を生み出すためのデータ統合の活用

2019 年に 70 %のお客様はつながりのあるエクスペリエンスがビジネスの成功に非常に重要であると語っています。ただし、お客様の 360 度ビューがこれからの成長に必要であると考えて、構築している企業は 10 %にもなりません

お客様が求めているコンテンツやエクスペリエンスを提供するには、小売業者はマーケティング・オートメーション・プラットフォーム、アカウントベース・マーケティング(ABM)ツール、デマンド・サイド・プラットフォーム(DSP)を確認する必要があります。リテール・エクスペリエンスを簡素化し、オンデマンドでユーザーを引き付けるために、独自のエンド・ツー・エンドコマースのプラットフォームを構築する必要があります。

これを実現するために、組織は適切な人物から適切なタイミングで正確な情報を引き出す必要があります。データ統合ソフトウェアはこれを実現するためのカギになります。IT とビジネスリーダーは全く異なるソースから統合したデータにアクセスし、お客様の360度ビューを構築し、統一されたエクスペリエンスをすべての販売チャネルに提供できます。

 

企業にお客様の購入履歴と位置データの統一ビューがあるとき、さらに効率的な方法を活用して、特定のお客様をターゲットにして、新製品のリリースとプロモーションイベントで、大きな販売機会につなげられます。

お客様の360度ビューを構築すると、組織は対象の消費者に対する信頼できる唯一の情報源(SSOT)も構築できます。SSOTと360度ビューがあると、企業は自社ブランドの支持者を育て、顧客を囲い込むことができます。

データの一元管理とエンゲージメントの向上

商取引が統一された時代にブランドが繁栄するためには、リテールとオンラインの各システムをすばやく統合し新しいものを取り入れていく必要があります。そうでなければ他社に後れを取ってしまいます。MarTech の予算が数年にわたって付いていますが、ほとんどは IT で統合と実装を部分的にサポートする SaaS が中心になっています。

これから流通業界/小売業界の世界で生き残るには、マーケティングとITを統合し、ビジネス戦略を推進し、シームレスなカスタマー・エクスペリエンス、個人に特化したプロモーション、新しい方法のショッピングをサポートするアプリケーションネットワークを設計する必要があります。

簡単にみえないかもしれませんが、幸いにもマーケティング・オートメーション、商取引、CRM、データ統合のエキスパートたちはサイロを解体して、小売業者が変革ジャーニーでジャンプスタートするために支援します。データは関連が失われ、異なるシステムに、それも異なる形式で格納されることがよくあります。これは異なる言語を使用する異なるテクノロジーで管理できます。

アピリオのエキスパートチームは、広く存在する小売の課題の洗い出しを開始しました。実店舗のエクスペリエンスの強化から、ショッピングインターフェイスの統合まで、チームはエンド・ツー・エンドコマースのテクノロジースタックを調査しました。この調査からシームレスコマースが生まれました。

MuleSoft の再利用可能な API を活用した、アピリオのシームレスコマースは、お客様の360度ビューを作成するため、Marketing Cloud、Commerce Cloud、Sales Cloud、実店舗の販売、IoTデバイスからのデータをつなげるフレームワークです。この柔軟なソリューションは、データの一元管理に重点を置いており、したがって消費者さらにブランド自体は、すべてのデバイス、アプリ、チャネルでシームレスなエクスペリエンスを活用できます。

シームレスコマースが流通業界/小売業界でオンラインのプレゼンスを迅速に変革することにより、各企業を支援している方法を確認しましょう。変革ジャーニーのどの段階にいるのかは関係ありません。

現在の標準的なショッピング・エクスペリエンスを簡素化

ブランドが新しいカスタマー・エクスペリエンスの作成を開始する前に、現在の標準レベルに合わせる必要があります。つまり、ショッピングとカスタマーサービスをモバイル、デスクトップ、実店舗で連携する必要があります。どこで購入、返品、配送情報を検索するのかに関係なく、お客様はそれが簡単で一貫したものであることを期待します。

現代の小売業者にとって、これはビジネスを遂行する上で必要な基本コストです。シームレスコマースにより、マーケティング、商取引、販売、サービスの各システムを統合することで、ブランドが標準レベルに到達し、すべてのお客様のタッチポイントに一貫したUXを生み出すことができます。

新しいショッピング方法への変革

流通/小売業界のビジネス改革の優れた部分は、お客様を引き付ける完全に新しい方法を作り出せるところです。AI、IoT、API により、可能性はほぼ無限に広がります。ゼロから始めるとまったく自由にできますが、どこから開始すべきかを考えるのは大変なことです。適切なアイデアに到達する方法も必要です。シームレスコマースがあると、ブランドにはイノベーションの出発点ができます。

マジックミラー: つながったデバイス群によりお客様は購入履歴にアクセスし、特定のサイズや色を検索し、実際に購入できます。マジックミラーにより、お客様は希望する方法でつながりを持つことができます。

  • 探しているものを見つけるために、ラックの中をかきまわしたくないでしょう? 問題ありません。マジックミラーでクイック検索を実行して、在庫があるかどうかを確認します。
  • オンラインカートに入れたかわいいセーターが店舗にあるかどうかを確認したいですか?ログインしてチェックします。
  • 並んで待たずに清算したいですか? マジックミラーで実行できます。アカウントを既にお持ちの場合は、保存されたクレジットカード情報でそのまま支払うこともできます。

デジタル販売アシスタント: シームレスコマースがあると、実店舗の販売スタッフは適切なデータを活用して、素晴らしいカスタマー・エクスペリエンスを提供できます。お客様が試着室で別のサイズをリクエストしたとき、デジタル販売アシスタントはなるべく早く届けられるように、手の空いている販売スタッフに指示して、適切なアイテムを見つけることを支援します。お客様がオンラインプロモーションやオンラインアイテムに質問があるとき、販売スタッフはお客様の関連情報をすぐに確認し、値引きを提案し、お客様の住所に配送するために発注できます。

シームレスコマースがあると、小売業者はゼロからイノベーションを生み出す必要はありません。統合フレームワークからアプリケーションアクセラレータまでの資産を活用することで、小売業者はお客様がショッピングをして、迅速につながる新しい方法を提供できます。

お客様がつながることを希望するタイミングと場所で、優れたコンテンツを提供

お客様は広告をブロックしていますが、プロモーションが嫌いなわけではありません。消費者の60%は、デジタルでクーポンを受け取ることが好きで、多くの消費者がお気に入りのブランドにアドバイスを求めていることです。

購入者の行動が新しいデバイスで変わっていくことがわかっているので、小売業者は新しい、簡単につながる方法でコンテンツとプロモーションを提供する準備が必要です。シームレスコマースによりブランドの立ち上げを支援する方法をチェックしましょう。

ダイナミック・ウィンドウ・ディスプレイ: モバイルのジオトラッキングの活用で、このソリューションにより、店舗のウィンドウ・ディスプレイにカスタマイズされたコンテンツを表示し、現実の店頭を通りがかった消費者に優れたエクスペリエンスを提供します。このソリューションは Web サイトやモバイルアプリのダイナミックコンテンツと同様で、消費者がブランドとやり取りする場所に関係なく統一したエクスペリエンスを生み出します。

SMS メッセージ: マーケティング担当者は実店舗の周辺にジオフェンスをセットアップし、カスタム SMS キャンペーンを作成できます。シームレスコマースはクーポンコードのリマインダーと放置したカートのリマインダーを送信でき、関心を示した製品が店舗にあるかどうかを消費者に知らせられます。これらすべてのおかげでストレスのないショッピング・エクスペリエンスを提供できます。

ショッピング行動が進化を続け、プライバシーの懸念も高まり、さらに IoT と AI もさらに普及しているので、流通業界/小売業界はこれらの変化の影響を最初に受ける可能性があります。完全に異なるお客様のタッチポイントが多数あるので、小売業者は絶好の機会を活用して、変革した購入方法とプロモーションで購入者を増やせられます。ただし大規模なテクノロジースタックと統合への高いニーズという大きな課題にも直面します。

シームレスコマースにより小売業者はこれらの課題に実績のあるフレームワークで取り組み、ジャンプスタートを切れます。アピリオでは、すべての企業に独自のニーズがあると考えます。ただし、多くのビジネスプロセスには基本的に似た部分があるとも考えます。戦略と再利用可能な技術資産の組み合わせにより、CRM とマーケティングオートメーションの最前線をお客様が進められます。さらにシームレスコマースで、小売りのパートナーはカスタマー・エクスペリエンスの次の段階を定義する活動をリードできます。

シームレスコマースと MuleSoft が流通業界/小売業界の変革を加速する方法について詳しく知りたいですか?
詳細はアピリオまでご相談ください


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著者について

APPIRIO JAPAN

アピリオは、100%クラウドテクノロジーに特化したグローバルコンサルティングファームです。グローバル企業ならではのネットワークと顧客基盤、先進のクラウドテクノロジーにおける経験と知見を基に日本のお客様に変革をもたらしますための努力を惜しみません。2006年米国カリフォルニア州でAppirio Inc.は創業され、日本法人は、その米国Appirio Inc.の初の海外拠点として2008年に設立されました。ラテン語で「uncover 〜 明確にする」、「open 〜 オープンにする」などを意味する単語aperioに由来する社名の通り、それぞれの企業のあるべき姿を明確にし、そこに至る戦略の立案、最適なパブリッククラウド・テクノロジーの組合せを通じて実現し、最適なワーカーとカスタマーのエクスペリエンスを実現するお手伝いをすることをミッションとしています。

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私は、Appirio グローバル・ヘッドの Hari Raja (ハリ・ラジャ)です。インドのハイデラバードにある私の本拠地から書いています。まず最初に、コロナウイルスの流行により影響を受けた個人、企業、地域社会に...

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