ナイジェルのご紹介: 会話型 Salesforce Bot

レイチェル・ケーリング

Amazon の Alexa は、スター・トレックからアイデアを得た次世代のオンボード音声コマンドシステムです。3年前に発表され、あっという間に、誰もかれものクリスマスウィッシュリストの一番上に躍り出ました。それ以降、買い物、音楽、情報、ホームオートメーションなど、周りの世界とやり取りする消費者の体験の多くが、音声アシスタント技術により一変しました。

消費者の体験が変わったのと同じように、対話型アシスタントにより今後のビジネスも激変するだろうとアピリオのソリューション専門家は考えています。それを受けて、アピリオでは、NiGEL(ナイジェル)という会話音声ボットを作成しました。

NiGEL(Next Generation Engagement Layer)は、Salesforce、Google、Workday などのビジネスアプリケーションと連携する対話型モバイルアプリケーションです。使用してみると、今後、ビジネスの中核システムとのやり取りがどう変わっていくかを知ることができます。現在は複雑なユーザー・エクスペリエンスと複雑なユーザー・インターフェイスを使用しなければできないことを、会話というインターフェイスだけでできるようになるのです。

ヨニ・バーカン(以下YB)は、アピリオのグローバル・ソリューション&イノベーションディレクターです。クラウドソリューションを活用してワーカー・エクスペリエンスとカスタマー・エクスペリエンスの両方を向上させる新しい方法を探究しています。2003 年以降は CRM 分野に専念していて、教育から、製造、行政にわたるプロジェクトなどを手掛けています。現在は、2人の子供ときれいな夫人、可愛らしい 38kg のピットブルテリアと一緒に、ブルックリンのパークスロープ(散歩する人や犬の多い街)に住んでいます。生まれ育ったのはカリフォルニアです(「Go Bears!」と叫んでいました)。

 

 

ロアーク・リンチ(以下RL)は、アピリオのソリューション&イノベーションセンターのテクニカルリードです。8つのSalesforce認定資格を持ち、8年以上に渡り Salesforce プラットフォームでの開発と統合に携わっています。ワシントンD.C.地区出身で、現在は夫人と一緒にテキサス州オースティンに住んでいます。仕事以外では、ボルダリングを楽しんだり、子猫を養育したり、数学や科学や経済学のアイデアに熱中したりしています。

 

 

このような音声/会話ソリューションを開発したのはなぜですか?

YB: 実は少し進化させただけなのです。昨年のワーカー・エクスペリエンス・ツアーに向けて、販売データや商談データを共有するための Alexa スキルを構築しました。そして、Salesforce データをフラッシュニュースに追加するための「フラッシュブリーフィング」(Alexaの用語)だと説明しました。お客様の反応は最高でした。興奮していることが伝わってきました。Alexaでデータを扱う方法がシンプルであることに反応していました。技術的なハードルが低くなったのです。そこからデータのやり取りに進むのは簡単でした。つまり、システムから情報を取り出すだけでなく、システムに働きかけるということです。

それからもう1つ、Alexa のスキルを作成するだけで終わるつもりもありませんでした。いつまでもハードウェアやデバイスの制約を受けるソリューションにしておくつもりはなく、音声やチャットやボットなど会話インターフェイスを利用するさまざまなフォームファクターで使えるものを作成したいと思っていました。そのため、Amazon の Lex で開発を行い、ユーザーの操作部分としてモバイルアプリを構築しました。はしょりすぎかもしれませんが、簡単に言うと Lex は Alexa を支えるフレームワークです。ただし音声でしか使えないわけではありません。ボットと直接にチャットすることができます。動画(ページ上部)ではジェシカがナイジェルと会話していますが、コンピューターに向かっているときにはボットと直接チャットすることも可能です。Salesforce を直接使用するよりも、チャットボットを通じてやり取りする方がずっと簡単です。

RL: これからの人とコンピューターとのやり取りは、会話でも行われるようになります。ほとんどの人はこの方法がコンシューマー向けだと思っているでしょう。主に見かけるのは Siri や Google Home や Alexa を使ったツールですから。しかし、ここが重要なのですが、成功している会社はワーカー向けにもコンシューマーレベルのエクスペリエンスを提供したいと考えています。そこで、会話によって働き方がどう変わるかの1つの可能性を示したかったのです。

ナイジェルの開発にはどれくらいの期間がかかりましたか? また、開発中に起きた一番大きな問題はどのようなものでしたか?

YB: しばらく前から考えていたことですし、それまでに Alexa スキルのイテレーションを何度か実施していましたが、ナイジェルの最新版に取り組んでいたのはここ2、3か月です。問題はいくつか発生しましたが、それほど大きなものはなかったと思います。最初に取り組むユースケースを定義することと、うまく機能するよう複雑なプロセスを単純化することが困難でした。非常におもしろいのは、ユースケースはシンプルだけれども、AWSとLexSalesforce Lightning、Einstein AI、Googleといった最新のテクノロジーを利用していることです。

RL: イテレーションや実験に2〜3か月かかりました。私たちはデスクトップやタブレットやモバイルのインターフェイスを批判的な目で見るのには慣れています。長年その仕事をしていますし、自分たちの仕事でも日々使用しているからです。会話はまた別です。考えてもみてください。Salesforce のレコード詳細ページを1つの文にどうまとめればよいでしょうか。

また、人とする会話は相当あいまいでも気にならないことが判明しました。ナイジェルを自然だと感じてほしかったので、どちらの方向に進むかをコンテキストから判断させる方法を考え出す必要がありました。

ナイジェルは Salesforce、Google、Workday などのクラウドプラットフォームと連動しますが、このインターフェイスはどの程度カスタマイズできるのですか? レガシーシステムと組み合わせることはできますか?

RL: API があれば連動可能です。ナイジェルは、現在のところ、営業スタッフとやり取りできるのですが、誰のお手伝いでもしたがっています。

YB: そこが非常におもしろいと思う部分です。このフレームワークを利用すると、特定のアプリケーションに拘束されることがなくなります。当然 SalesforceやGoogle が大きな部分を占めるわけですが、さまざまなシステムを利用してプロセスを合理化することができます。

ナイジェルを使って顧客の対応能力をどう強化できると見込んでいますか?

RL: まだとりかかったばかりです。私たちは会話しながら考えることに慣れていません。しかし、実際にナイジェルが動くのを見ていると、音声や文字でチャットして多くのツールを使えるといいなと思うようになりました。

YB: 結局のところ、最も大切なのは生産性の高いワーカーを作ることだと思うのです。このようなツールがあれば移動時間の生産性が上がります。ワーカーはより正確で新しい情報を入力できるようになりますし、幹部は流通ルートや予約状況や収益などさまざまなことを深く理解できるようになります。障害を取り除きコンシューマーレベルの技術を提供するツールを用意すれば、ワーカーの生産性を向上させることができるでしょう。

あまり知られていないけれどもナイジェルに期待できる機能はありますか?

YB: 音声というインターフェイスに限界があるだろうことは理解しています。情報を扱うのに音声が常にベストな方法だというわけではありません。会話インターフェイスのモデルの検討が進むにつれ、ナイジェルはだんだんと従来のデータ利用方法を使って応答できるようになってきています。たとえば図やグラフなどの視覚的な表現、記事の一覧、あるいはシステム内のレコードへのリンクなどです。具体的には、取引の最新状況を教えてほしいと言うと、ナイジェルは最も重要な情報と、Salesforceレコードのリンクを教えてくれます。詳細が知りたければ、一度クリックするだけでそのレコードを見られるのです。私はそれが気に入っています。

RL: ナイジェルには「続き」と呼んでいる機能があります。質問された事柄について話したいことがたくさんある場合でも、ナイジェルはその情報を複数の返事にどう分割すればよいかを知っています。のんびり構えて長い時間ナイジェルの答えを聞こうという人はたぶんいないでしょう。ナイジェルはまず最も重要なことを話します。そして「他には?」などと聞かれたら、次に重要なことに移ります。それを繰り返してすべてのことを伝えるのです。ビジュアルなUIをスクロールするのに似ていますね。「ファーストビュー」にまったく新しい意味が加わるわけです。

まだ他の人に知られていない、お気に入りのできごとや機能はありますか?

RL: このプロジェクトをはじめたときには意識していなかったのですが、ナイジェルのような技術を活用することで、会社が目の不自由な人に提供するアクセシビリティが大きく変わります。

YB: 最初、ナイジェルというのはただの名前でした。アメリカ人にとっては、英国の執事のような響きを持つ名前です。「アルフレッド」などではいけません。「ナイジェル」がいい感じだと思ったのです。ツールの頭字語としても完璧だと気付いたのは後になってからです。「Next Generation Engagement Layer」でぴったりです。私は「エンゲージメント」という言葉が大好きです。ユーザー・インターフェイスの概念をエンゲージメントでうまく説明できると思うのです。つまり、ユーザーが周りの技術とどう関わるか、です。ナイジェルのようなアプリケーションを利用することで、複数のアプリケーションを使うための1つのユーザー・インターフェイス、つまり「エンゲージメントレイヤー」を提供し、複雑な内部システムをユーザーから隠すことができます。

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