FOTCDと森の学校様について
FOTCD (Furture Of The Cloud Day) はアピリオがボランティア活動を通して、社会貢献をするアクティビティです。全てのアピリアン(アピリオ社員のことをアピリアンと呼びます)がその日に、NPO法人などの慈善機関に赴き、全日のボランティア活動に参加することになっています。今年協力させていただいているところは、「森の学校」様です。
森の学校は、自然の中で遊び学ぶ体験の中から、生きる喜びを発見し、生きる知恵と力を育む自然学校です. 「自然の中から得る知恵・技術、そして自然と関わる事で生まれる“生きて行く力”」を大切にします。 森の学校では、大人も子供も同じ「自然の生徒」です。
業務課題
そんな日々大自然の楽しさを人たちに提供し続ける森の学校様が、プログラムの運営、参加者及びボランティアスタッフの管理業務の中、いくつかの課題を抱えていることが事前のヒアリングからわかりました。
- 業務①コミュニケーション
森の学校様の法人は東京にありますが、活動拠点となる場所は栃木にあります。関西での活動も多く、スタッフとのリモートでのコミュニケーションが運営にとって重要なポイントです。 - 業務②スケジュール調整
複数の人とのスケジュール調整が日々の業務時間を多く占めることがあります。調整業務に時間をかけすぎてしまうことが、他の業務に本来割くべき時間を奪ってしまうことがよくあるとのことでした。 - 業務③交通費精算業務の改善
入力、確認、送金、領収書発行など一連の交通費精算業務を自動化し、さらに効率化、及びキャシュレス化したいとご要望をいただきました。既存の運用よりもスマートなソリューションを求められていました。 - 業務④写真業務
プログラム終了後に、参加者たちに彼らが参加したプログラムの写真を送る業務があります。その写真の共有作業に大量な時間を費やすことになり、共有設定の方法や管理も煩雑でした。
上記の課題を踏まえ、アピリオでは、支援するグループを以下の4つに分けました。
課題とサポートチーム |
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コミュニケーションの改善 |
チーム C |
関係者日程調整業務の効率化 |
チーム D |
交通費精算業務の改善 |
チーム E |
写真共有業務の改善 |
チーム F |
チーム E - 交通費精算業務の改善
チーム Eでは交通費精算業務の効率化に向けたご提案をさせていただきました。
目指すは超ローコストハイリターン!
いくら素晴らしいシステムを提案しても実現しなければ意味がないということで、チーム Eは、現状ご利用されているG Suiteで実際に動くソリューションを作成の上、事務局にご提供致しました。事務局の負担する追加コストはゼロ!ご利用されることで事務局の方、ボランティアの方がより良い体験を得て、それが参加者の方々のより良い体験へと繋がれば、と願っております。
ご要望1. 交通費申請をボランティアの方主体で入力できる仕組みがほしい!
現状はボランティアの方からメールなどで受け取った申請内容を事務局の方がまとめているとのことで、申請から情報収集までを自動化する仕組みとして、Googleフォームの利用をご提案しました。G Suiteを利用したミニマムに実現できる情報収集の仕組みとして、交通費申請にとどまらず、NPO活動の中で様々な展開があるのではと考えています。
ご要望2. 領収書(交通費管理表)を自動生成したい!
Googleフォームで申請された交通費はスプレッドシートに蓄積されます。業務を担当される方が、そのスプレッドシート上で、申請されたデータを一覧で見れるようにするとともに、選択した交通費申請を現行の領収書フォーマットに出力して印刷可能とする仕組みを作成しご提案しました。これにより、ボランティアの方の申請から帳票作成までをシームレスに統合し、業務の効率・精度を向上できると考えています。
ご要望3. 申請された交通費のチェック業務を効率化したい!
現状はボランティアの方の申請内容を見ながら、事務局の方がひとつひとつ乗換案内のWebサービスにそれを入力し、正誤を確認しているとのこと。考えただけで目が眩みます。こちらについては、乗換案内サービスがGETパラメータで駅名を受信していることに着目し、ご要望2で生成した領収書の印刷範囲外に、チェック用の乗換案内サービスのURLリンクを出力するようにしました。
こちらを利用していただければ、チェックしたい経路の横のリンクをクリックすればその経路が設定された料金情報のページが表示されますので、チェック業務が大幅に簡略化できるのではないかと考えています。
ご要望4. 精算をキャッシュレス化したい!
現状はイベント現地にて現金精算されているとのことで、受け渡し業務の煩雑さ、安全面への不安は想像に難くありません。本件のような少額精算において導入、運用面での現実的な案としまして、既存のオンライン送金サービスをご紹介しました。ただし、現状は制度的にハードルがあるように思います。電子マネーによる給与振込について政府による検討がなされているという報道もありますので、将来に向けたひとつの方向性としてご検討をいただければと考えています。
既に利用しているサービス、ツールをより一層活用することで、現状の業務に改善をもたらすことができるケースは身の回りに溢れています。ただし「できること」を知らないと工夫の発想を生み出すことはとても困難です。今回の機会が直接業務の改善に繋がることも目的ではありますが、ひいては「できること」を知っていただくきっかけになれば幸いです。
チーム F - 写真共有業務の改善
チーム F では、プログラムの様子を撮影した写真を参加者へ共有する業務を改善するためのご提案をしました。
ご提案だけでなく改善後の業務の内容がより良くなることを実感していただくため、改善後の姿がイメージしやすいようにデモも作成しました。
既にG Suiteをご利用している点と、もうじきSalesforceを導入予定であることをお聞きしていたため、この2つのクラウドサービスを最大限に利用する方針にしました。課題に対する解決のアプローチの詳細は下記の内容になりました。
それでは、さっそく作業の開始です。
4人の得意な分野がうまく噛み合っていて作業分担を迅速に決定することができた事もありますが、4時間ほどで提案書およびデモを完成させることができました。これぞアピリオのチームワークです。ちなみに既にお気づきかもしれませんが、FOTCD 当日は社員全員がおそろいの FOTCD 用のTシャツを着用して参加しています。
短い時間にも関わらず非常に内容の濃い提案ができたのではないかと思います。特に Google Photo の自動仕訳の仕組みについては、さっそく次のプログラムで運用するとまで言ってもらえたので強く印象に残りました。お客様に非常に喜んでもらえたのもあり、打ち上げで飲んだビールはいつも以上に美味しく感じました。これからもアピリオに関わった方々を幸せにするためにも、常に最高の結果を目指してお手伝いしていきたいです。
終わりに
森の学校様にご協力をいただき、NPO 法人が日々運用の中で直面している課題を、いかにITやクラウドの力を駆使して解決できるか、一緒になって答え導き出すという非常に中身の濃い一日でした。
森の学校様のおかげで、我々もこのようなボランティアという社会貢献の機会を通して、改めて我々アピリアンがSalesforce やクラウドのプロとしてのやり甲斐を体感することができました。今回は森の学校様との初めてのコラボレーションでしたが、ぜひこれを皮切りに、今後も FOTCD などで引き続き交流できればと思っています。
最後に、森の学校様の自然交流活動がもっと広がるよう心よりお祈り申し上げます。親子の自然交流活動に興味のある方もぜひ森の学校様の HP をご覧になってみてください。
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